昔は木造に赤瓦の乗った家が多かった沖縄も、戦後は鉄筋コンクリートの家が増え、今ではなんと90%以上が鉄筋コンクリートの家になりました。
これは第2次世界大戦で山林が消失し、木材が簡単に手に入らなかったことに加え、1949年に沖縄を襲った大型台風グロリアで木造家屋の多くが倒壊したこと、そして米軍がコンクリート技術を沖縄の建築業界に浸透させたことが理由とされています。
鉄筋コンクリートの家が普及するとともに赤瓦を乗せた三角屋根は減り、傾斜のない平らな「陸屋根(ろくやね・りくやね)」が、沖縄の家の屋根として定着しました。そんな陸屋根にはどのような特徴があるのでしょうか。
陸屋根のメリット
「陸屋根」は、別名「平屋根(ひらやね)」や「フラット屋根」とも呼ばれる、勾配がない平面の屋根のことを指します。
陸屋根は、勾配がないため屋根のスペースを有効利用できることが特徴です。屋根にあがる階段などを設けることで、家の敷地の一部として利用できます。
特に海に近い家などでは、屋根のヘリに柵を立て、ガーデンテーブルやイスを並べて夕方からバーベキューを楽しめるスペースにしている家を見かけたことがあるでしょう。
また陸屋根は屋根の部分が平らなため、屋根を補修するときなどに足場を組む必要もなく、メンテナンスがしやすいことも特徴です。台風などで屋根の上にゴミがたまった場合でも、脚立などを立てれば屋根に上って簡単に掃除ができるメリットもあります。
陸屋根のデメリット
一方陸屋根は、屋根に傾斜がないため、雨が降ったときなどに水はけが悪くて雨漏りする可能性が高いことが、最大のデメリットでしょう。そのため、しっかりと防水処理をしておく必要があります。
また陸屋根は、屋根裏がないため建物内にムダな空間ができませんが、その分屋根と天井が近くなり、最上階は室温が高くなるのがデメリットです。特に沖縄の夏の日差しは非常に強いため、直接触ると火傷するのではと思うほど屋根が熱くなることもあります。
家の屋根が陸屋根の場合には、防水だけではなく断熱もあわせて考えるのがおすすめです。
まとめ
沖縄の鉄筋コンクリートの家によく見られる陸屋根は、メンテナンスは楽ですが、雨漏りを防ぐためにも、定期的な防水などを行うことが必要です。
辰技建では、屋根の防水工事も行っています 。雨漏りを未然に防ぎたい、あるいは屋根の雨漏りが気になる場合には、ぜひお気軽にご相談くださいね。