コンクリート爆裂は、建物が古くなり、コンクリートの壁面にひび割れが起こります。そこに雨水や空気が入りやすくなり、そのためコンクリート内部の鉄筋が錆びてきます。
錆び始めた鉄筋は次第に体積を膨張させ、コンクリートの内部から破裂が発生することを言います。
コンクリート爆裂の原因
ひびの入ったところから雨水や炭酸ガスが侵入するとコンクリートの中性化が進んで、時間と共に中の鉄筋にサビが発生します。サビにより膨張してしまい、サビの力で鉄筋周辺のコンクリート片を押し出します。
重度になると中の鉄骨が露出し、コンクリートが欠落してしまう場合も。コンクリート内部から錆びた水が流れて美観にも支障が起こります。
〇中性化する
アルカリ性のコンクリートは、時間が経過すると空気中の二酸化炭素と反応し中性化します。アルカリ性の場合は鉄筋をコンクリートが守っているため錆びません。しかし中性化すると鉄筋を守れなくなってサビが発生します。錆びた鉄筋は膨張するので基礎の表面にヒビ割れが生じます。
〇乾燥収縮する
コンクリート内部の水分が乾燥で蒸発してしまうと、基礎が収縮してコンクリートが引っ張られてしまいます。そこでひび割れが起こるのです。
〇水分
コンクリートは水を内部に浸透させやすい特徴があります。水分を含んだコンクリートは劣化していき、ひび割れを起こすので、そのひび割れから水分が侵入してしまうことも発生してしまうことも。
〇気温による変化
コンクリートには温度が急激に下がった場合縮む性質があります。縮む力がコンクリートの引張強度を上回ってしまったら、表面にひび割れが起こります。
〇地震
大きな地震が起こった場合、基礎コンクリートは強度が低下している可能性があります。地震の後にまたひび割れがあった場合には気を付ける必要があります。
〇凍害
コンクリート内部の水が凍ったり溶けたりするところで劣化します。内部の部分が凍ると膨張圧がかかりコンクリートは膨らみます。凍った氷がとけたとき、今度はコンクリートの組織がゆるみ、これを繰り返すと劣化していきます。
〇塩害
海に近い地域の場合、潮風による塩害でコンクリートが劣化します。塩分がコンクリートの内部に入り込むと鉄筋の腐食やサビが発生して基礎コンクリート全体の劣化になってしまうことも。
基礎コンクリート爆裂の補修について
見た目は問題がなくても、内部の鉄筋が膨張している場合もあります。補修する前にハンマーなどで基礎コンクリートを叩いて確認をします。すでに外部が露出している箇所があるときは、丁寧に鉄筋のサビを落とします。
サビは少しでも残ったら再発してしまう可能性があるので鉄筋のサビを落とすことは大事です。サビを落としたら鉄筋部分に防錆処理を施して補修箇所にモルタルを塗布して埋めていきます。最後の塗装と調整をすれば完了します。
コンクリート爆裂の対策
基礎コンクリートが爆裂してしまうと、建物がとても危険な状態になって、補修工事もとても大掛かりなものになってしまいます。被害を拡大させないためにも日頃の点検や事前の基礎補強は重要なことになってきます。
基礎バイブの鉄筋が露出していなかったとしても、基礎コンクリートにひび割れが起こっていたら、劣化が進んでしまっていることもあります。
そのため、ひび割れしたら絶対にそのままにしないで早めに点検して補修することが大事です。コンクリートのひび割れや爆裂を予防するには基礎補強をすることが効果的になります。基礎補強はコンクリートの劣化を補修して強度を向上させるための工事です。
一度基礎補強を行うことで半永久的に効果が持続しますので早めに施工することをおすすめします。