豪雨から家を守る防水塗料の種類

地球温暖化の影響でしょうか、各地で豪雨被害が相次いでいます。台風も発生件数は減っていますが、そのぶん大型で強い台風が増えたように感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、豪雨や台風による雨から家を守る防水塗料のなかでも、伸びがよく弾性があるためひび割れに強い「弾性塗料」について紹介します。

単層弾性仕上げの特徴

単層弾性仕上げは、外壁に下塗りし、上塗りは2回とも同じ弾性塗料で仕上げる一般的な工法で、モルタル壁の一般住宅で採用されます。弾性塗料を上塗りすることで、塗料に厚みをつけてひび割れをカバーします。単層弾性仕上げの塗料は、アクリル系が多いため耐久性に劣ることがデメリットです。

複層弾性仕上げの特徴

複層弾性仕上げは、外壁に下塗りし、弾性塗料を2回重ね塗りしたあと、さらに異なる塗料で上塗りを2回塗り重ねる工法で、大型物件で採用されます。塗膜に厚みが出るため防水性が非常に高いことがメリットですが、作業工程が多いため高額になりがちです。

微弾性仕上げの特徴

微弾性仕上げでは、下塗りに「微弾性フィラー」と呼ばれる塗料を使用し、弾性塗料をさらに2回上塗りします。今現在すでにひび割れが入っているモルタル壁の建物に対しこの工法を採用すると、下塗りのフィラーがひび割れ部分を埋めてくれるため防水効果が高まります。

弾性塗料を使用する際の注意点

伸縮性があるため、多少のひび割れには対応できることが弾性塗料の特徴でありメリットですが、使用する際には注意点もあります。まず、弾性塗料は、窯業系サイディングボードには向きません。それは、サイディングボードは熱をためやすいためで、熱によって軟化してしまう弾性塗料との相性がよくないためです。

またモルタル外壁であっても、ジョリパット仕上げなど凹凸のある壁にも向きません。隙間に空気が残ってしまい、膨れが発生することがあります。

なお弾性塗料は、ひび割れを防いでくれますが、すでに雨漏りが起こっているような場合には対応できません。雨漏りが起こるほどのヒビが入っている場合には、塗装で修繕することは不可能です。塗装ではなく、外壁の根本的な補修工事が必要になることに注意しましょう。

まとめ

弾性塗料は、気温20度あれば120%もの伸縮性があるとされています。多少のひび割れはカバーしてくれますが、外壁を守るためには定期的に塗り直しを行うなどのメンテナンスが必要です。辰技建では、外壁の塗装や補修の相談にも応じていますので、どうぞお気軽にお問い合わせをしてください。