浴槽の交換時期のポイントは、材質や浴槽のタイプによって違っています。
まず、タイプの違いとしてタイルに埋め込みをする物と床に直接設置する物の二種類があります。タイルに埋め込むタイプの場合は交換費用の相場が比較的高めに設定されていることが多いです。
理由として、タイルに埋め込みをしているのでまずはタイルを引き剥がす作業が必要になります。浴槽だけ交換できるものであれば、この工程をスキップすることが可能ですが、予め解体をしておかなければならないので交換費用にお金がかかってしまうのです。
サイズ変更が必要な場合も同様にお金がかかってしまいます。
一方で据え置きタイプのものは、交換に必要な費用は10万円から高額でも20万円前後で可能です。ユニットバスの場合は据え置きタイプになるので、安価で交換が可能です。
ただし、据え置きタイプは交換時期が短期間であるというデメリットがあります。据え置きタイプの場合は側面からも劣化が進行していきます。
それだけでなく、コーキングや構造が複雑になっているものもあるので掃除が行き届かず、劣化が早まることもあるからです。ユニットバスの場合、浴槽の寿命は10年から30年前後であると言われています。
特に壁との隙間に使用されているコーキング剤が劣化してしまっていることが多く、その多くが水垢汚れによる侵食によって発生することが多いです。交換時期を引き伸ばすためには、何よりも定期的な掃除を確実に行っていくことが重要です。
シャンプーや石鹸などの残留物質はカビや病原菌のエサになってしまいます。それだけでなく異臭や腐食の原因になってしまうので、時期を引き伸ばすためには毎日の掃除を徹底していくしかありません。カビは水分も好むので、掃除の際には壁や天井、窓なども同時に洗剤で清掃していくことが重要になります。
排水口からも侵食が始まることもあります。例えば、髪の毛や皮膚の断片が排水口に入って滞留しただけでもカビや病原菌は増殖し、ダメージが加わっていくことがあるのです。
髪の毛やヘドロを排水口に滞留させないようにするためにも、一ヶ月に一回はパイプ洗浄液を使用することで清潔に保つことで、交換時期を引き伸ばすことが可能になります。
ユニットバスに使用されているコーキング剤は、10年すると目に見えて分かるレベルの劣化が進んでいきます。コーキング剤が劣化してしまうと、つなぎの部分に水が侵入していき、そこからカビが繁殖してしまうのです。
このカビの繁殖を避けるためには、コーキングの劣化を低減させることが重要です。毎日の掃除を徹底する他に、ホームセンターなどで販売されているコーキング剤を使用してお湯の侵入を最小限に留めていくことが重要になります。
コーキングの価格は業者に依頼して交換をするよりも安価に済ませることができるので、気づいたらすぐに対応することが良いでしょう。
以上の点から、浴槽交換時期のポイントは、壁との隙間からカビなどが生えている場合や、排水口の流れが悪い場合、汚れが落ちにくいなどがあります。
浴槽はカビや水垢汚れなどがこびりついてしまうと、通常の洗剤では落とすことができないことが多く、ブラシなどでこすってしまうと更に汚れが入り込む隙間が増えてしまいます。
漂白剤を使用して水垢汚れを除去することもできますが、大理石などを素材に使用している場合、発色が悪くなったり痛みが激しくなってしまうので、利用しないようにしたほうが無難です。
毎日の掃除でも可能な限り洗剤を使用して必要以上にダメージを与えない柔らかいスポンジで掃除をすることで、交換時期を1年から3年程度は引き伸ばすことができます。