タンクレストイレとタンクありトイレの比較 メリットとデメリットは?

トイレにはいろいろな分類の仕方がありますが、そのなかでも特に分かりやすいのはタンクの有無です。タンクとは排水に使用する水を溜めておく大きな容器です。

それがトイレの背面に据え付けられているタイプは、日本のみならず世界中の洋式トイレのスタンダードといえます。近年になって、その勢力図を塗り替えつつあるのがタンクの付いていないタイプです。

タンクレストイレと呼ばれており、いろいろな面でスタンダードなタイプと違いがあります。今後どちらかを選択する可能性があるなら、メリットとデメリットの観点から両者の差を把握しておきましょう。

以下に挙げるのは、タンクレストイレを基準として比較したものです。

タンクレストイレのメリット

最も大きな違いは空間の余裕であり、タンクがない分だけスペースを広々と有効活用できます。無くしてみると分かりますが、タンクがかなりの体積を持っており、それがないだけで圧倒的に広くなったように感じられるのです。

言い換えると、これまでは後ろ側のスペースが占有されていたことで、狭苦しい印象を作り上げていました。それでも不満を感じにくかったことには、動き回る必要のない部屋であることが関係しています。そのため、間取りを決めるときも最も狭い部屋として面積の割り当てを行うのが一般的です。

さらにタンクの圧迫感によって狭さが際立った状態になっていましたが、それが無くなることで閉塞感が一気に和らぐことになります。広いと落ち着かないという人も、次第にリラックスできるようになっていくのが一般的です。

その他のメリットとして掃除のしやすさが挙げられます。タンクがあることでトイレの奥のスペースまで手が届かず、十分にきれいにできていない住まいは少なくありません。

見えている範囲は清掃できていても、実際は視野の大部分がタンクで隠されています。そのため、かなりホコリが残っている状態であるのが普通です。

それに比べてタンクレストイレだと視野を遮るものがなく、上から覗き込むような姿勢をとれば簡単に手が奥まで届きます。

そのため、基本的に掃除が不可能なスポットはトイレに存在しなくなります。さらに、便器をきれいにしやすくなることも大きなメリットです。

タンクがあるとトイレの背面や側面を隅々まで清掃するのは困難になります。見えないところに手を伸ばして、勘を頼りにきれいにするしかありません。タンクレストイレは背面や側面を見やすいので、目で見て確かめながら作業を進められます。

さらに、流線形の簡素な形状をしているため、くぼみが少なくてホコリが表面に溜まりくいです。このような違いがあるので、衛生的に良好な状態を保つのが容易になりました。また、外観がスタイリッシュなのでトイレがおしゃれな空間になることや、水道に直結しているので連続で流せることなどもメリットです。

タンクレストイレのデメリット

一方、水道に直結していることはデメリットとして作用するケースもあります。

水道の水圧が弱いと、流す力が足りなくて排出物がとどまった状態になりやすいです。しかも流す際に電力が必要なので、停電時にはまったく流れない状態にもなりかねません。対策をしている製品もありますが、一般的には自分で水を運んで流すことになります。

さらに、大きなデメリットとして、タンクの上部にあった手洗いがなくなることが挙げられます。

トイレの外に洗面所があるなら問題はありませんが、他に手を洗える場所がない場合は大きな問題です。トイレの内側に別途設置しなければならないケースがあります。そうなるとタンクがなくなっても、結局トイレが広くなったようには感じないでしょう。水回りの工事をするにあたり、予想外の費用が発生する可能性にも要注意です。

まとめ

いかがでしたか?
タンクレストイレのメリットとして

・トイレが広く使える
・掃除がし易い
・見た目がスッキリ

デメリットとして
・水圧が低いと設置できない
・停電時に使えない
・手洗い場を別に設置する

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