RC造の住宅が多い沖縄では、外壁をリシン吹き付けで仕上げた家が多く見られます。リシン吹き付けは安価で見栄え良く仕上げられることから、ひと昔前はよく用いられていたためです。
今回はリシン吹き付けで仕上げた外壁の、塗装メンテナンスについて紹介します。
リシン吹き付けとは?
リシン吹き付けとは、細かな砂利や砂などの「骨材」と塗料を混ぜたものを、コンプレッサーを使用してリシンガンと呼ばれる専用の道具で吹き付ける仕上げ方法です。
骨材が混ざっているのでザラザラした仕上がりになり、安価であるのにシックで落ちついた風合いに仕上がることから20年ほど前までは人気がありました。
しかし、リシン吹き付けはヒビ割れしやすいことがデメリットです。またカビや汚れがつきやすく、定期的なメンテナンスも求められます。リシンの耐用年数とされている8年を目安に、塗り替えを行うようにしましょう。
リシン吹き付けは下塗り剤の吸い込みが激しい
リシン吹き付けは表面が凸凹していることもあり、下地剤の吸い込みが激しいことが特徴です。リシン吹き付けでは下塗り剤にシーラーもしくはフィラーを選択しますが、フィラーのほうがやや弾性があるのでヒビ割れしやすいリシン吹き付けには適しています。
フィラーはシーラーよりも厚く塗装されるので、リシンの凹凸が滑らかになるため、上塗り材をある程度均一に塗装できるようになることがポイントです。
既存のリシン吹き付けの状態が悪いケースでは、シーラーを塗って吸い込みを抑え、さらにフィラーを重ね塗りすることもあります。
仕上げ材は弾性ペイントがおすすめ
リシンはヒビ割れしやすい外壁なので、仕上げ材は弾性ペイントを選択するのがおすすめです。弾性ペイントはその名のとおり弾性があり、伸びがいいことが特徴です。細かなヒビが発生しても、ある程度はカバーして水の浸入を防ぎます。
リシンが吹き付けられた外壁はザラザラしているので、塗り替えメンテナンスをするときも、つや消しを選ぶと落ちついた風合いを維持できるのでおすすめです。
まとめ
リシン吹き付けは数十年前まで非常に多く採用されていた仕上げ方法です。とくにRC造の多い沖縄では、自宅がリシンで仕上げられている方も多いでしょう
リシン外壁はデコボコしているため汚れやカビがつきやすく、またヒビも入りやすいので見栄えが悪くなりがちです。外壁を長持ちさせ、外観の美しさを取り戻すためには、定期的な塗装メンテナンスを行うようにしてくださいね。