陸屋根の多い沖縄では、屋上にウレタン防水を施した住宅やビルが多く見られます。ウレタン防水を施した屋根の一部の破損や劣化が気になるときには、部分補修が可能です。
今回は、全面塗り替えをするほど劣化は進んでいないけれども、気になる部分だけ補修をしたいときの方法を紹介します。
ウレタン防水で部分補修が必要なときとは
ウレタン防水 は、ウレタン塗料を塗ることで塗装の膜、つまり塗膜(とまく)をつくり屋根を守る方法です。しかし、塗膜は「膜」なので、鋭利なもので傷がついたりすると剥がれてしまうことがあります。
沖縄の一般住宅では、屋上でバーベーキューをすることも多く、うっかり炭を落としてしまって焦げたり溶けたりしてしまった…という事例もよく聞かれます。
全面補修には時期が早いけれども、応急処置として部分補修したい場合の一般的な手順を紹介します。
ウレタン防水を部分補修する方法
ウレタン防水の部分補修は以下のように進めます。
補修が必要な部分の撤去
補修が必要な部分のウレタン防水の塗膜を切り取ります。一番下にあるもともとの屋根のコンクリ部分まで露出させます。
下地調整
モルタル樹脂や下地調整塗材を塗って下地調整を行います。
プライマー塗装
ウレタン防水塗料と下地とを密着させるために、プライマーと呼ばれる下塗り塗料を塗装します。
ウレタン防水塗料の塗装
ウレタン防水塗料を塗装します。
仕上げのトップコート塗装
最後にトップコートを塗装します。トップコートはウレタン塗料を保護する役割がある塗料です。屋上は外壁と異なり、一日中紫外線を浴び続けるため劣化が早く進みます。トップコートを上塗りしないと、ウレタン塗料が長持ちしません。
ウレタン防水は全面塗り替えが基本
ウレタン防水がまだ劣化していないのに、一部だけ破損してしまった場合には部分補修も可能ですが、本来は全面塗り替えが基本です。
ウレタン防水の耐用年数は10〜15年とされているため、全体的な劣化が進んでいるときには塗り替えを実施しましょう。
まとめ
ウレタン防水の部分補修の方法を紹介してきました。硬いものやとがったもので傷をつけた、バーベキューでうっかり炭を落としてしまったようなケースでは、部分補修も可能です。
しかし、ウレタン防水は継ぎ目がないことがメリットでもあります。本来は全面塗装が理想なので、部分補修はあくまでも応急処置と考えるようにしてください。