沖縄は鉄筋コンクリート造の箱形で陸屋根の家が多くみられますが、近年では勾配屋根にスレートを張る家も増えてきました。しかしそもそもスレート屋根とは、どのような特徴があるのでしょうか?
今回は近年人気の屋根材「スレート」について、特徴とメリットデメリットを紹介していきます。
そもそもスレートとは?
スレートとは、もともとはヨーロッパなどでよく見かける天然の粘土板岩を重ねた屋根のことを指します。お城や寺院などでよく使用されている、薄い石のような屋根材のことです。天然素材で趣がありますが、非常に高価で日本ではほとんど流通していません。
現在日本で主に使用されているのは、セメントと人工繊維を混ぜて作った「化粧スレート」と呼ばれるもので、一般的には「コロニアル」や「カラーベスト」と建材の商標名で流通しています。
なお平成18年以前は、スレートに石綿(アスベスト)が使用されており、健康被害が問題になっていましたが、現在のスレートにはアスベストは使われていないため安心してください。
スレート屋根のメリット
勾配屋根というと、沖縄では赤瓦が人気ですが、瓦は重量があるため家の重心が高くなり、揺れに弱くなるデメリットがあります。一方スレート屋根は軽量なため、屋根が重くならないため耐震性が高まることがメリットです。
またスレートは加工する段階で着色できるため、カラーバリエーションが豊富で好みの色を選べることも人気の理由のひとつです。
スレート屋根のデメリット
一方スレート屋根は、瓦やほかの屋根材と比較すると耐久性が低く、割れやすいデメリットがあります。経年劣化すると塗装が落ちて水が浸みやすくなり、雨水などが入り込んで雨漏りする可能性もあります。
劣化を防ぐためには、定期的に塗装工事が必要になるため、メンテナンスに費用がかかることも気になります。またスレート自体の寿命は15〜20年と言われているため、劣化が進んだ場合には張り直す必要もあるでしょう。
まとめ
スレート屋根は安価であること、また施工がしやすいことから、採用する住宅メーカーや工務店が増えています。しかし耐久性はあまりよくないため、長持ちさせるためにはきちんとメンテナンスを行うことが重要です。
塗装が落ちて雨漏りが発生した場合には、放置しておくと建物自体の耐久性も落ちてしまうため、早めにリフォームを依頼するなどの対策をするようにしてください。