外壁タイルは耐久性が高いことから、メンテナンス不要と考える人が少なくないようです。確かにタイル自体は丈夫で長持ちしますが、ほかの外壁と同じようにメンテナンスは必要です。
今回は、外壁タイルを少しでも長持ちさせるためにできることを紹介していきます。
外壁がタイル張りの家でもメンテナンスが必要な理由
外壁に張られているタイルは、石や砂などの天然素材を1300度ほどの高温で焼き固めたものです。耐久性が非常に高く、多少モノがぶつかったり、風で舞い上がった砂ボコリなどにこすられたりしてもほとんど傷つくことはありません。
キズだけではなく汚れにも強く、サイディングなどのほかの外壁材と異なり色あせや変色も見られないことが特徴です。そのため外壁タイル自体を張り替えるような事態は、滅多なことでは起こりません。
しかしタイルの目地部分に充てんされたコーキングは、耐久性が低いことから汚れや劣化が進んでいきます。コーキングが防水の役目を果たせなくなると、そこから水が浸入してタイルの裏側にまわって一部が欠落したり、建物内部にしみ込んでしまったりする可能性があります。
そのためタイル外壁であっても、10年に1度ぐらいは状態を確認し、必要に応じてメンテナンスすることをおすすめします。
外壁タイルに必要なメンテナンス
外壁タイルに必要なメンテナンスを紹介します。
目地の劣化
お話したとおり、タイル自体に問題がなくても、目地に使用されているコーキングは劣化が進んでいきます。基本的にタイルの目地は目地セメントで処理されますが、サッシ周りや打ち継ぎ、クラック防止用の目地にはコーキングが使用されています。それら重要な箇所のコーキングが劣化して水の浸入を許してしまうと、建物の構造自体に問題が起こる心配があるのです。
コーキングの寿命は短く、5〜10年とされているので、せめて10年に一度はメンテナンスを実施しましょう。
タイルの浮きや剥がれ、欠落
タイルはコーキングが劣化して裏に水がまわった、あるいはほかの何らかの原因で、浮いたり剥がれたり、場合によっては一部が欠落したりすることがあります。そういった部分はモルタルや接着剤で、しっかりととめ直すことが必要です。
まとめ
一般的にメンテナンスがいらないと考えられているタイル外壁ですが、使用されているコーキングは早く劣化していきます。コーキングの劣化が水の浸入につながると、タイルの裏にまわってはがれや欠落の原因になる可能性があるため注意が必要です。
家の劣化が気になるときには、まずはリフォーム会社に相談し、状況をチェックしてもらうのがおすすめです。