沖縄で台風被害の多い箇所とその対策

沖縄は台風の通り道となっていて、フィリピン沖で発生した台風の多くが北西に進み沖縄付近を通過して北上していきます。とくに近年は台風が大型化してきていることもあり、人命にかかわるような大きな事故も発生するようになりました。

そこで今回は大同火災海上保険株式会社が2014年に発行した「わが家の台風対策」に基づき、沖縄の台風被害の現状とその対策を紹介します。

沖縄で台風被害を受けることが多い箇所とは?

甚大な被害をもたらした2011年台風2号と9号、2012年の台風17号が記憶にある方も多いでしょう。この3件での台風被害を分析したデータによると、沖縄で被害が多い箇所は、

①ドア・窓・格子など(ガラス含む)

②屋根(瓦を含む)

③バルコニーの仕切り板

④外壁

⑤室外機

の順番になっています。とくに①ドア・窓・格子など(ガラス含む)については、調査を行った3つの台風だけで1200件を超える被害が報告されました。

台風被害の原因は風圧と飛散物

台風被害をもたらすのは、風圧と風による飛散物が主な原因です。過去最大の瞬間風速を記録したのは1966年に宮古島を襲った第2宮古台風の85.3mですが、毎秒85mは時速324㎞で走る新幹線「はやぶさ」の速度に匹敵するといわれています。その風圧は1㎡あたり500㎏近くなるとされていて、家全体にかかる負荷は計り知れません。

飛散物については、固定されていなかったものはもちろん、屋根から外れたトタン板などさまざまなものが考えられます。たとえ小さな小石でも、平均風速が毎秒30mあれば、飛び始めてから5秒もすれば時速70km程度の早さで飛散するそうです。

台風被害を防ぐ対策

台風被害を防ぐためには、窓・ドアなどのガラスについては雨戸やシャッター、暴風スクリーンを設置するのが有効です。また近年はネットを取り付ける家も多く見られ、飛散物の衝撃をやわらげるのに役立ちます。ガラス自体をあわせガラスにする、飛散防止フィルムを貼るのも効果的です。

屋根瓦については、破損するとはがれて危険な飛散物となってしまいます。台風シーズンの前に、漆喰やビスの固定が緩んでいないかきちんと確認するようにしましょう。

屋根や壁の上部に設置されることが多いエアコンの室外機も、台風被害が多発しています。台風の強風をまともに受けるため、転倒や落下の被害が多く報告されています。こちらもさびにくい金具やワイヤーでの固定、強風が直接吹き付けない場所への移動などを検討するようにしてください。

まとめ

台風の被害を防ぐためには、あらかじめしっかりとした台風対策を施しておくことが重要です。辰技建では台風対策のご相談も受け付けていますので、室外機をしっかり固定したい、窓に格子を取り付けたいなどありましたら、お気軽にお問い合わせをしてください。