駅や病院、商業施設等、街に出掛けると、どこもかしこもバリアフリーが採用された構造になっていることに気がつきます。障がいを持つ人、高齢者、子ども等の交通弱者と呼ばれる人たちも、皆が快適に過ごせる状態がバリアフリーです。
街はバリアフリー化が進んでいますが、家の中はどうでしょうか。
老後も同じ家に住み続ける場合、今のままでは快適に生活していけないかもしれません。
今回の記事では、老後も今の家で末長く暮らしていくために必要なバリアフリーについて、種類やメリットを解説していきます。
家をバリアフリーにしたい!リフォームの必要性とメリットとは
新築物件はバリアフリーが取り入れられていることも多いですが、以前から住んでいる家をバリアフリーにリフォームする目的やメリットは一体どんなことなのでしょうか。
バリアフリーの家にする目的
家の中をバリアフリーにする最大の目的は、バリアをなくしてそこに暮らす人が皆、安心・安全に快適に過ごせるようにすることです。
家の中での事故による怪我や死亡は高齢者の増加もあり、多く発生しています。高齢者の転倒や転落の約6割は家庭内と言われています。
家の中は外よりも安全と思われがちですが、さまざまなリスクが家の中には潜んでいます。少しでも安全に、安心した生活をするためにはバリアフリーの家が必要なのです。
【参考】たった一度の転倒で寝たきりになることも。転倒事故の起こり …
バリアフリーを必要とする人
バリアフリーは全ての人が必要としています。障がい者や高齢者だけと思われがちですが、小さな子どもや妊婦、使用言語の違う外国人を含め、その施設を利用するのにバリアを感じる全ての人たちが対象です。
家の中に場所を移すと、玄関やお風呂場、ベランダの段差、急勾配の階段、狭いトイレ等、高齢者のみならず、健常者にとっても不便と感じる要素が必ず一つは見つかるのではないでしょうか。
バリアフリーにリフォームするメリット
バリアフリーが必要になった時、バリアフリーの家に引越しするよりも、今の家をリフォームするメリットは以下のことが挙げられます。
・慣れ親しんだ家で長く暮らせる
・生活の質が向上する
・補助金や減税の対象となれば費用を抑えられる
バリアフリーには種類がある?場所毎に必要なリフォームで快適生活を
バリアフリーの家のイメージはなんとなくつくけれど、具体的な種類をご存知でしょうか。ここでご紹介するバリアフリーの種類だけでも押さえておけば、立派なバリアフリーの家になりますよ。
手すりの設置や設備の交換
手すりはバリアフリーのリフォームを考える際に、一番取り掛かりやすいものです。高齢者等が1人で行動するときだけでなく、介護者の補助にも使用できたりと、必要なシーンは多岐にわたります。
また、老朽化した設備や、バリアフリー向けの設備に交換することも有効です。足元がよく見えるよう照明を交換したり、床の素材をクッション性のあるものに変えるのも傷害事故防止になります。
さまざまな『差』の解消。
家の中には様々な『差』が生じています。
・段差
物理的な段差は、足腰の弱い高齢者や体の小さい子ども、車いすや松葉杖等の器具を使用する障がい者や傷病者にとって、一番の障害となります。段差は段差をなくすのは難しい場合が多いため、スロープをつけたり、手すりをつけることで解消されます。
・温度差
昨今高齢者に多いのが、気温の寒暖差によるヒートショックでの死亡例。入浴時等の暖かいところから寒い場所に移動した時や、寒い部屋で就寝することで発症する確率が上がります。
このような温度差を少なくすることもバリアフリーの一つ。空調を整備したり、壁に断熱材を入れる・交換することで温度差は解消されます。
生活動線を加味した間取りに変更
日本は領土が狭いため、家も狭くなりがちです。狭いと体を動かすのが難しい人や、車椅子等の器具を使用している人の生活動作が制限されてしまいます。
部屋の数を必要最低限に減らす、壁や柱を減らす等のスペースを広げるリフォームも、必要になってきます。
バリアフリーにリフォームするなら事前準備を!注意点を徹底紹介
バリアフリーにリフォームすると、生活が一変します。事前によく考えずにリフォームしてしまうと、悪い方に一変したり、知らなくて損してしまうこともありえます。ここでは良い方に一変させる注意点をご紹介します。
補助金や減税制度について事前に知っておこう
バリアフリーにリフォームする際には、国からの補助や減税制度があります。
要介護や要支援認定を受けている場合、介護保険の住宅改修支援制度を利用できることがあります。リフォーム費用の一部が支給されますが、対象のバリアフリーの種類が限られている点は注意しましょう。また、自治体によって補助金がもらえることもあるため、お住まいの自治体窓口に相談してみましょう。
所得税や固定資産税が減税される制度もあります。こちらも対象となるバリアフリーの種類のリフォームをした場合に適用されます。
どの制度もご自身での申告が必要です。損することのないよう必ず事前に調べるようにしましょう。
【参考】住宅リフォームの支援制度 ※令和5年3月1日時点 – 国土交通省
将来を見据えて早めに計画を立てよう
高齢を見越したリフォームを考える場合は早めに計画を立てることをおすすめします。バリアフリーの設備は、いつ誰が必要になるかはわかりません。
莫大な費用がかかる事案でもあるため、なるべく障害がなく健全な判断能力があるうちに将来の生活設計とバリアフリーについて考えておくと良いでしょう。
豊富な知識や技術を持つ業者を選ぼう
補助金や減税の制度は、自分達だけで理解をするのは、お金の知識がないと結構難しいです。その道に精通したリフォーム会社を選んで、恩恵の受け漏れがないようにしましょう。
技術面でも、施工実績が多い会社を選んだり、口コミや相談時に信頼がおけるかどうかもチェックして業者を決定しましょう。
まとめ
リフォームは、家を買うのと同じくらい大きな出来事です。バリアフリーには種類があり、これから先の生活の質が向上するかどうかは、自分達にあった、納得したバリアフリーのリフォームができるかどうかにかかっています。
弊社では見積もりから明け渡しまで、必ずお客様が満足していただけるリフォームを全力で提供させていただきます。
バリアフリーの家へのリフォームは国をあげて推奨されています。すでに必要と感じている人も、これから必要だと感じている人も、今回をきっかけに検討してみてはいかがでしょうか。