バリアフリー設計の住宅をご存知ですか?バリアフリーの住宅は、高齢者や障がいをもつ人が安全で快適に暮らすことを想定して設計された住宅を指します。
バリアフリーの住宅は、高齢者や障がいをもつ人のためのものというイメージを持つ人が多くいるかもしれません。しかし、今は丈夫で健康な人でも、将来大きな病気や怪我をするリスクが考えられることや小さなお子さんや妊婦さんにとっては、段差や階段が支障となりうることがあります。
家は生活の基本ですから、快適に過ごせる家で暮らしたいですよね。バリアフリーの設計をされている住宅のポイントを抑え、安心して暮らせる住宅をお得に手に入れる方法を知りましょう。
バリアフリーの設計住宅ってどんな家?求められる理由と実例を解説
バリアフリーの住宅は高齢者や障がいのある人のためのものだと思っていませんか?バリアフリーの住宅は誰もが安心して暮らせる住宅とも言えます。導入を検討する人は、バリアフリー設計の住宅の必要性と実例を知っておきましょう。
バリアフリー住宅の必要性とは?
緊急的にバリアフリー住宅の必要性を感じない人も、導入を検討する意味は大いにあります。バリアフリーの設計の必要性を実感して導入したいと思いたっても、住居のスペースや間取りの都合、施工費用が高額という事情で、導入が難しいことが多くあります。
今は丈夫で健康な人であっても、長期的な視野を持っておけば、いざ導入が必要となった時にも安心です。
代表的な設備を紹介
バリアフリー設計の住宅といっても施工例は多くありますが、ここでは実例を3つご紹介します。
・浴室
…身体の清潔を保つ浴室は、水回りの中でも特に気をつける必要があります。転んで怪我をする可能性が考えられるため、バスタブや床は滑りにくい素材を選びます。仮に転倒した場合でも、大きな怪我にならないよう柔らかい素材を採用すると安心です。車椅子の場合や要介護者と介護者が入る場合を想定して、スペースや間口を広くとると良いでしょう。
・トイレ
…高齢者の方はトイレの頻度が高くなることを想定しておきましょう。寝室の近くに設計すると安心です。夜間にトイレに行く場合、足元にライトがあれば嬉しい作りと言えます。車椅子での動きが自由に取れることや、介護者と要介護者2人が入っても問題のないようにスペースを確保することが理想です。手すりについては、便座の左右に取り付けると、介護者・要介護者双方が使用できます。
・廊下
…車椅子が通れることや要介護者と介護者の2人で並んで歩く場合を想定して幅の広さを検討します。車椅子の場合、一方通行だけでなく、方向転換する場合も考えておきましょう。車椅子で走行するため、床材についても傷がつきにくい素材や滑りにくい素材が良いでしょう。夜間移動の際、足元にライトがあると安心です。
バリアフリー・設計の住宅を導入する人必見!メリットとデメリットは?
現状必要性の高い人以外でも、バリアフリー住宅はどの世代も導入を検討する必要があることがわかりました。次は実際にバリアフリー設計の住宅にして失敗しないように、事前にメリットとデメリットを知っておきましょう。
メリットは3つある
バリアフリーの住宅を導入するメリットを3つ解説します。
・事故を防止できる
……身体能力が衰えてしまうと、階段や浴室での転倒など、家庭内の小さな障壁は事故を引き起こす原因となります。予め対策を講じてバリアフリー住宅を採用することで、事故を防止することができます。
・移動や動作が楽になる
…バリアフリー住宅は、車椅子や要介護者を想定した広々した設計が特徴です。浴室やトイレ、廊下など生活範囲に十分なゆとりを持たせることで、動線が確保され生活そのものが快適になりますよ。
・介護者要介護者の双方の負担が減る
…バリアフリー住宅を導入する場合、介護者と要介護者2人の行動を想定した設計になります。十分に動線や作業スペースを確保することで、負担やストレスのかかる介護を介護者要介護者双方ともに快適なものにできます。
導入前に知りたいデメリット
バリアフリー設計の住宅の導入は、メリットが多くありそうですが、デメリットもあります。
・居住スペースが狭くなる
…バリアフリーの住宅は、スペースの確保が重要です。十分に広さを確保して、手すりや設備を設置することは、居住空間や収納空間を狭める要因になります。敷地面積が狭い住宅にバリアフリー設計を導入する場合は、設備や配置に工夫が必要です。
・費用が高額になることも
…バリアフリーの住宅を導入する最大のデメリットは、やはり施工費用です。仮にリフォームでバリアフリーを導入する場合、住宅ローンに加えて二重ローンになる場合も考えられます。バリアフリー住宅を検討している人は、しっかりとした資金計画を行う必要があります。
バリアフリー設計の住宅に使える制度や補助金を知っておこう!
施工費が高額になりうるバリアフリーの住宅ですが、支援制度や減税制度があります。自治体によっては、補助金制度がある場合もありますので、事前に調べてお得にバリアフリー住宅を導入しましょう。
リフォームで減税される!
バリアフリーリフォームを行った場合、所得税の控除や固定資産税が減税されます。
・所得税の控除
…投資型とローン型があり、対象のバリアフリー改修工事を行うと、確定申告で所得税控除の対象となります。
・固定資産税の減額
…バリアフリーリフォームを完了すると、翌年度の固定資産税額の減額対象となります。
住宅改修費が支給される!
要介護者が要介護や要支援の認定を受けている場合、改修費用の一部が支給される場合があります。住宅改修費の7〜9割相当が支給され、支給限度基準額は20万円です。支給対象となる工事が限定されているので、事前に確認しておきましょう。
まとめ
バリアフリー設計の住宅は、高齢者や障がいをもつ人以外にも、誰もが使いやすく安心して暮らせる家です。バリアフリー住宅は、突然思い立ってできるものではありません。長期的な視点をもって導入を検討するのが良いでしょう。
自治体によっては、高齢者や障がい者がリフォームを必要としたときに使える補助制度があります。契約や着工前の申請が条件となるものがあるので、検討を始めた人は情報収集を入念に行い少しでも施工費用を抑えられるバリアフリー住宅を手に入れましょうね。