家のリノベーションや一軒家を建てる予定していて、「琉球畳」という選択肢を提案されたという人もいるかもしれません。
「琉球畳?」「普通の畳と何が違うの?」
聞き慣れない言葉なので、このような疑問を感じるはずです。
そこで、今回は、琉球畳の「メリット・デメリット」「メンンテナンスの仕方」について解説していきたいと思います。
琉球畳とは?
琉球畳とは、大分県でのみ生産されている「七島イ(しちとうい)」という植物が使われている畳のことです。柔道の畳にも利用されており、断面が三角形でザラザラとした触り心地が特徴です。「琉球畳」の由来は、「七島イ」が沖縄(琉球)で生産されていたことから呼ばれるようになりました。
現在では、「七島イ」の生産農家が減少傾向にあり、非常に希少品となっています。
そのため、最近では、縁がない88cm四方の正方形の半畳サイズの畳が「琉球畳」が呼ばれています。
琉球畳の3つのメリットとは?
琉球畳に触れたことがない方にとっては、「色々な畳の中でも、琉球畳にしかないメリットってあるの?」と疑問に感じるのは当たり前です。
なんとなく普通の畳よりも良いイメージはありますが、やはりしっかりとメリットを知っておきたいですよね。そこで、ここからは「琉球畳の3つのメリット」について解説していきます。
①デザイン性が高い
琉球畳には、縁がないため和室だけではなく、洋風のインテリアにもよく馴染む畳です。
そのため、モダンな雰囲気を作れることから、リノベーションをする際に使いやすいのです。
また、半畳サイズのものは「正方形」のため、織り目の方向を交互にすることで市松模様に仕上げることができ、狭いスペースにも使用することができます。
②インテリアのアクセントになる
琉球畳は「緑」だけではなく、グレーやブラウン、ピンク、オレンジなどカラーバリエーションが豊富です。
そのため、琉球畳を取り入れる際には、このカラーバリエーションを生かして以下のような工夫を施します。
・フローリングの色と同じに、ベージュやブラウン揃える
・少しのアクセントに、ピンクを取り入れる
カラーの畳を2色利用すると、部屋のイメージをガラッと変えてくれるのも琉球畳のメリットです。
③部屋が広く見える
縁がない琉球畳を使用することで、1枚1枚の畳の仕切りが目立ちにくく、奥行が出るようになります。例えば、洋室のLDKと続き間の和室に琉球畳を敷くことによって、スッキリとした印象を与えることも可能です。
日本の土地価格はとても高く、住宅はアメリカなどと比べるとかなり狭くなってしまいます。
それゆえに、少しでも広く見せることができる「琉球畳」は、日本の特徴に合った畳だと言えるのです。
琉球畳の3つのデメリットとは?
ここまで琉球畳のメリットについてご紹介しましたが、「畳ならでは」のデメリットも存在します。
そこで、ここからは「琉球畳の3つのデメリット」を具体的にご紹介していきましょう。
①希少性が高く、値段が高い
琉球畳は、「七島イ」というい草を使用しているため、その希少性から通常の畳よりも値段が高くなっています。
また、半畳サイズのモノが多いので、「広い部屋」にしようすると、かなり金額が加算されてしまいます。
一般的な琉球畳の6畳の価格は、15~20万円程度となっています。ただし、メーカーによって1枚3,000~4,000円(縁なし)で売っているところも存在します。
②強度が低い
琉球畳の「縁なし」を選んでしまうと、畳の角が傷みやすくなってしまいます。
また、琉球畳に使われている「七島イ」の耐久性が低いことから、全体的な強度も低くなっています。そのため、状態を確認する頻度を増やす必要があるのです。
また、琉球畳の上に家具を置くとなると、畳を保護する「防振マット」「柔らかい布」などを敷く必要があり、家具を引きずらないようにすることが大切です。
③手入れに手間がかかる
このデメリットは琉球畳のデメリットというよりかは、畳全体のデメリットであると言えます。
もともと畳に使用されているい草は、湿気を吸収しやすく、ダニやカビの温床になると言われています。
また、汚れてしまった際にも水拭きができず、シミになりやすいデメリットがあります。
琉球畳の掃除方法とは?
「畳って掃除する必要があるの?」
「畳を使用したいけど、メンテナンスの方法がわからない」
これから琉球畳にしようと思っている方の多くは、上記のような疑問を感じているのではないでしょうか?
また、畳というのは、普段からのメンテナンスによって長持ちの度合いが変わってくるものです。
そのため、畳に憧れている方にとっては、少しでも長持ちさせる方法を知っておきたいと思うはずです。
そこで、ここからは2つの琉球畳のメンテナンス方法をご紹介していきます。
掃除機を使うだけでいい
先ほどもお話ししましたが、畳は「水拭き」を行うことができないので、「ホウキや掃除機」「水分を残さない」ことが大切です。そのため、飲み物をこぼしてしまったりした時には、すぐに新聞紙などの「水分を吸収するもの」で拭くことがおすすめです。また、畳には、裏返し・表替え・交換という工程が欠かせません。
「裏返し:3〜5年」「表替え:4〜8年」「交換:10〜15年」を目安に行いましょう。
へこみの直し方
琉球畳の部屋に家具を置いた際に「へこみができてしまう」ということも考えられます。
一度へこんでしまった畳を見ると、諦めてしまう方もいますが「水分と熱」で直すこともできるのです。
【へこみの直し方】
①へこんだ部分に「濡れたタオル」を置く。
②上からアイロンで熱を与える
③凹んでいた部分が直るのを確認する
④しっかりと乾燥させる
このような工夫もしっかりと行うことで、琉球畳を長持ちさせることができます。
まとめ
今回は、琉球畳の「メリット・デメリット」「メンンテナンスの仕方」について解説してきました。
琉球畳は、大分県でのみ生産されている「七島イ(しちとうい)」という植物が使われている畳のことで、デザイン性が高く部屋が広く見えるといったメリットがあります。価格が高く、強度が若干低いといったデメリットはありますが、オシャレな空間にしたい人にはかなりおすすめです。
メンテナンス方法もここで挙げた方法を実践すれば長く使っていけるはずです。